*2019年4月にフェイスブックに投降した記事を再編集してお送りしています

「とにかくウルトラマラソンに出ねばなるまい」

ここ2~3年、心の奥にくすぶっていた思い。
旅ラン系のイベントを運営しているし、おかげで100kmどころかさらに長い距離を走るヘンタイさんのお知り合いが増えて来たし。

「いったい何が面白くてそんなに長い距離を走るのか?」

その疑問を解くには自分で体験してみるしかない、とまあ思っていた。
顧みるとその思いは、どうやら遠山郷から始まっていた気がする。

2008年4月に開催された「遠山郷チャレンジマラニック」に、ひょんなご縁からエイドスタッフとしてお手伝いをすることになった。聞けば旧南信濃村(現飯田市)遠山郷の山道を60kmも走るイベントとな。お手伝いするそのエイドは、遠山川でアマゴを釣って参加者にふるまうらしい。
なんちゃって渓流釣り師の私としては行くしかないでしょ、と思い立って出かけたものだ。

はっきりとは覚えていないが、100人に満たない参加者で、40km地点ぐらいの私がいる三軒屋エイドにたどり着く選手はぽつりぽつり。炭火で焼いたアマゴの塩焼きをうまそうにほおばり、また走っていく。早い選手はまだしも、後半になるとみんなフラフラだ。

「なーんでこんなつらい思いして走ってるんだろ?」

この時の疑問は、私の中で消えるどころか徐々に大きくなって、ついには「奥出雲ウルトラをポチリ」となってしまったようだ。
さすがに準備ゼロで参加するほど太い神経ではないので、正直言うとできる限りの準備を重ねてきた(この手のことは口に出すと恥ずかしいのう)。
そして前日、幸い私の口車と自家用車に快く同乗してくださったT沢夫妻を乗せて出雲路へ。

神話の国・出雲への旅の原点は、神々の里・遠山郷にあった。

神々と ともに走らん 奥出雲

ADK58(当時)