ADKは2013年から4年間、松本観光コンベンション協会に出向しておりました。スポーツコミッション課長という、スポーツを通じた観光誘客を図る職務を担当していました。
松本市では、毎年開催されるスポーツイベント・大会、持ち回りで開催される全国大会などのスポーツイベント・大会による誘客数が、すでに毎年3万人ほどありました。そのため、体育館や野球・サッカーのスタジアムなど、スポーツ施設の使用は飽和状態でした。
スポーツコミッション事業では、松本市の素晴らしい自然景観を生かしたアウトドアスポーツイベントによる誘客増を活動の柱として、ウォーキング、ランニング(トレイルラン含む)、サイクリング、ナビゲーションスポーツ(ロゲイニング、オリエンテーリング)などに取り組みました。
着任してすぐに担当したのも、ウォーキングベントでした。

ところで、世の中の人はいったいどのぐらいスポーツに親しんでいるのでしょうか?1992年から隔年で調査を実施している笹川スポーツ財団発行の「スポーツライフ・データ2022」で確認してみました。

◆要約
●運動・スポーツ実施率は
 ・年1回以上 72.9%
 ・週1回以上 58.5%
●アクティブ・スポーツ人口は
 ・20.2%
 *アクティブ・スポーツ人口とは、週2回以上、実施時間30分以上、運動強度「ややきつい」以上、をすべて満たす人
●年1回以上実施率の上位は
 1位 散歩(ぶらぶら歩き) 31.8%
 2位 ウォーキング 29.4%
 3位 体操(軽い体操、ラジオ体操など) 17.4%
 4位 筋力トレーニング 16.4%
 5位 ジョギング・ランニング 8.9%
 6位 サイクリング 7.0%
●自身の体力についての評価は
 ・たいへん優れている 3.3%
 ・どちらかというと優れている 5.8%
 ・普通 50.9%
 ・どちらかというと劣っている 33.3%
 ・たいへん劣っている 6.7%
●今後最も行いたい運動・スポーツは 
 1位 ウォーキング 11.9%
 2位 散歩(ぶらぶら歩き) 7.6%
 3位 筋力トレーニング 7.5%
 4位 ヨーガ 6.6%
 5位 ゴルフ(コース) 5.2%

◆未来図事業に関係する種目を調べてみると・・・
●年1回以上実施人口
 ・ウォーキング 3,100万人
 ・ジョギング・ランニング 938万人
 ・サイクリング 738万人
●週1回以上実施人口
 ・ウォーキング 2,225万人
 ・ジョギング・ランニング 591万人
 ・サイクリング 306万人
●週2回以上実施人口
 ・ウォーキング 1,793万人
 ・ジョギング・ランニング 359万人
 ・サイクリング 200万人

◆考察
 ・実施率上位は、①気軽にできる、②一人でもできる、③運動強度は比較的低い 種目である。
 ・習慣的にスポーツを継続実施していると考えられる「アクティブ・スポーツ人口」は全体の20%
 ・40%の人が、自分の体力を劣っている、どちらかというと劣っていると考えている
 ・「ナビゲーションスポーツ」は回答の選択肢になっていない!
 ・4割の人が「自分の体力に不安」を感じており、「何か気軽にできる運動・スポーツを始めたい」と考えている

未来図が企画運営するイベントは、アクティブ・スポーツ人口に分類される人の参加が多いですが、「何か始めたい、始めなきゃ」と思っている人たちも参加できます。

ロゲイニングは、走り通すトップ層からずーと歩きの人まで楽しみ方はそれぞれ。
今はガンガン走っている、という人も、始めるときはきっと恐る恐るだったと思うのです。

「楽しむ をやってみる、考えてみる」のシリーズは、恐る恐るでも「はじめの一歩を踏み出してみよう」という人の助けになるといいなあ、と思って書いています。

By ADK63